前回、インテリアスタイルを「地域」毎に紹介していきました。
今回は、インテリアを「時間」と「自然/人工度」という2つの観点からご紹介していきたいと
思います。
上記の図をご覧ください。
上下の軸を「時間」、左右の軸を「自然/人工度」としてみると、インテリアスタイルが捉えやすいと思います。
「時間」については、今までデザイン界では「未来派」のようなモダンなデザインを志す派閥がいた
一方、古典主義的な思想の人もいました。
また、「自然/人工度」についても、工業的なデザインを目指す時代があれば、それに反発してアールヌーヴォーのような自然回帰のような思想になる時代もあり、これも流行は繰り返し訪れています。
このように歴史的に見ても、この「時間」という概念と「自然/人工物」という考え方は常に流行が行ったり来たりしていて、ことインテリアにおいては私的な空間ということもあり、多様化の中で様々な
スタイルが生み出されていったということになります。
モダンスタイル
まずは「時間」の軸のうち、現代を志向するモダンスタイルのインテリアの特徴を見ていきましょう。
モダンスタイルは、先進的な、未来的な印象をもたらすインテリアとなります。
ガラスやアルミのような硬質な近代化学製品を多用し、自然界にはない直線的、あるいは数学的な曲線を多用します。
色についても、アースカラーとは対照となるモノトーンを基調とし、差し色も赤や黄色のような
ビビットカラーが使われるのが特徴です。
【POINT】
・ガラスや金属のような近未来的な素材を多用
・モノトーンで全体を網羅する
・直線的な家具を多く取り入れる
「モダンスタイル」を取り扱うインテリアショップ
クラシック
クラシックは、中世のヨーロッパのインテリアを指すことが多いですが、近代化になる前のインテリアを参照しているのが特徴です。
装飾的な家具が多く、色は明度が低く高級感を感じるようなデザインとなっています。
【POINT】
・装飾的な家具を多く採用する
・色は落ち着いた色を取り入れる
「クラシックスタイル」を取り扱うインテリアショップ
インダストリアルスタイル
インダストリアルスタイルは「工業的」「産業的」な思想を持ったスタイルで、スチールやコンクリートのような工業的な要素が多く取り入れられています。
シンプルで装飾のないデザインが多いのも工業的な思想です。
また、工場や倉庫は機械のための空間ということもあり、照明は少なく暗い印象のため、
色使いは暗めで、照明も必要最低限でやや暗めにすることが多いようです。
機能的で合理的な整え方となっていますね。
【POINT】
・スチールやコンクリートなどの素材を使用する
・シンプルで装飾のないデザインの家具を選定する
「インダストリアルスタイル」を取り扱うインテリアショップ
ナチュラルスタイル
ナチュラルスタイルは、インダストリアルとは逆の考えで、より自然なものを使用していこうという
志向のインテリアになります。
ですので家具も、木製のものが多かったり、ラタンや麻などのファブリックが多用されています。
色についても、アースカラーで整えられることが多いです。
【POINT】
・木やラタン製など自然のものを多く取り入れる
・アースカラーを多用する。
「ナチュラルスタイル」を取り扱うインテリアショップ
おまけ
先程の図に、人気の家具屋さんをプロットしてみました。
皆さんが普段よく使われる無印良品やニトリ、IKEAはナチュラルスタイルが多い印象です。
一方、Francfrancはややクラシックな風合いが強く、他のインテリアショップとは一味違う印象です。
その他、ACTUSなどのお店は、幅広いスタイルを取り扱っていることが多いです。
いかがでしょうか?
インテリアスタイルにも起源や歴史があり、それを尊重、意識することで、部屋に統一感が生まれる
だけでなく、ものや家具に対する考え方、愛着なども湧いてきそうですよね。
皆さんもお気に入りのインテリアスタイルを見つけて、是非ご自宅をコーディネートしてみて
ください。
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